
どれくらいからが高血圧?
どれくらいからが高血圧?
健康診断で血圧を測ったとき、「少し高めですね」と言われたことはありませんか?あるいは、ご自宅で血圧計を使ってみたら、いつもより高い数値が出て不安になった方もいらっしゃるかもしれません。
「いったい、どれくらいの数値からが高血圧なんだろう?」
「私、高血圧なの?それともそうじゃないの?」
このような疑問をお持ちの方のために、横浜市旭区希望ヶ丘の希望ヶ丘しまや内科が、高血圧の診断基準と、ご自身でできる血圧管理のポイントについて分かりやすく解説します。
高血圧の基準を理解する上で大切なのは、「どこで測った血圧か」ということです。一般的に、病院などの医療機関で測る血圧と、ご自宅で測る血圧では、基準値が異なります。
医療機関で測る血圧を「診察室血圧」と呼びます。多くの人が緊張するため、家庭で測る血圧よりも高めに出る傾向があります。
日本高血圧学会の「高血圧治療ガイドライン2019」によると、診察室血圧の基準は以下の通りです。
分類 | 最高血圧(収縮期血圧) | 最低血圧(拡張期血圧) |
---|---|---|
正常血圧 | 120mmHg未満 | 80mmHg未満 |
正常高値血圧 | 120~129mmHg | 80mmHg未満 |
高値血圧 | 130~139mmHg | 80~89mmHg |
I度高血圧 | 140~159mmHg | 90~99mmHg |
II度高血圧 | 160~179mmHg | 100~109mmHg |
III度高血圧 | 180mmHg以上 | 110mmHg以上 |
この表を見ると、「診察室血圧で140/90mmHg以上」が、一般的に高血圧と診断される基準であることが分かります。
ご自宅で測る血圧を「家庭血圧」と呼びます。リラックスした状態で測れるため、診察室血圧よりも実際の血圧に近い数値が出ると考えられています。
家庭血圧の基準は、診察室血圧よりもやや低く設定されており、
家庭血圧で135/85mmHg以上
が高血圧と診断される基準となります。
希望ヶ丘しまや内科では、正確な診断と日々の血圧管理のために、ご自宅での家庭血圧測定を強く推奨しています。
家庭血圧の測定は、高血圧の診断と治療において非常に重要です。その理由をいくつかご紹介します。
病院でのみ血圧が高くなる「白衣高血圧」を見つけることができます。
診察室では正常なのに、自宅では血圧が高い「仮面高血圧」を見つけることができます。仮面高血圧は自覚症状がないまま進行し、合併症のリスクを高めることがあるため注意が必要です。
朝、夜など時間帯による血圧の変化を把握し、より実態に即した治療計画を立てるのに役立ちます。
薬の効果や生活習慣改善の効果がどの程度出ているかを、日々確認できます。
上記の基準を見て、「私はまだ高血圧じゃないから大丈夫」と安心してしまうのは少し早いかもしれません。
「正常高値血圧(診察室血圧120~129mmHgかつ80mmHg未満)」や「高値血圧(診察室血圧130~139mmHgかつ/または80~89mmHg)」の段階でも、放置すると将来的に高血圧症へと進行するリスクが高いことが分かっています。
この段階は、いわば高血圧の「予備軍」です。症状がないからといって油断せず、生活習慣の改善を始める非常に大切な時期です。この段階から適切な対策を講じることで、高血圧症への移行を防ぎ、将来の脳卒中や心筋梗塞などの合併症リスクを低減できる可能性が高まります。
「血圧が高いって言われたけど、特に症状もないし大丈夫だろう」
そう思って高血圧を放置するのは非常に危険です。高血圧は「サイレントキラー(静かなる殺人者)」とも呼ばれ、自覚症状がないままゆっくりと血管を蝕んでいきます。
高血圧を放置することで、以下のような重篤な合併症を引き起こすリスクが高まります。
脳の血管が詰まったり(脳梗塞)、破れたり(脳出血)して、手足の麻痺や言語障害などを引き起こします。
心臓に血液を送る血管(冠動脈)が狭くなったり詰まったりして、胸の痛みや呼吸困難を引き起こします。
腎臓の血管に負担がかかり、腎機能が低下します。最終的には透析が必要になる場合もあります。高血圧と腎臓病は密接に関わり、互いに悪影響を及ぼし合います。
全身の血管が硬くなり、様々な臓器に悪影響を及ぼします。
大動脈の壁が弱くなり、こぶのように膨らむことがあります。破裂すると命に関わります。
これらの合併症は、生活の質(QOL)を著しく低下させるだけでなく、命に関わることも少なくありません。自覚症状がないからといって、決して軽視してはいけない病気なのです。
「自分の血圧はどのくらい?」「高血圧って言われたけど、どうすればいい?」
もしそう感じたら、横浜市旭区希望ヶ丘の希望ヶ丘しまや内科にご相談ください。
当院は、高血圧や腎臓病の専門知識を持つ「腎高血圧内科」として、患者さん一人ひとりの状態を丁寧に診察し、最適な治療法をご提案しています。
正確な診断
診察室血圧と家庭血圧の両方を踏まえ、あなたの血圧の状態を正確に診断します。
きめ細やかな生活指導
食事、運動、禁煙、ストレス管理など、高血圧改善に不可欠な生活習慣のアドバイスを、無理なく続けられるようサポートします。必要に応じて管理栄養士による栄養指導も可能です。
適切な薬物療法
必要であれば、患者さんの状態に合わせた最適な薬を処方し、副作用にも配慮しながら調整します。
合併症の早期発見・予防
高血圧によって引き起こされる腎臓病や心血管疾患などの合併症を早期に発見し、進行を抑えるための治療・管理を行います。
他科との連携
より専門的な治療が必要な場合には、地域の基幹病院や専門医療機関へスムーズにご紹介できる体制を整えています。
高血圧は早期発見・早期治療が何よりも大切です。少しでも気になることがあれば、決して放置せず、お気軽にご相談ください。
当院では、ご予約なしでも受診いただけますが、スムーズなご案内のため、事前のご予約をおすすめしております。
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